2022/04/03 13:05




待ちに待った桜の季節がやってきて、そろそろ春本番といった今日この頃。うららかな春を思う一方で、花粉に悩まされている方はもうちょっとお付き合いが続きそうといったところ。

先日サロンで行ったハーブレッスンに参加してくれた女の子。寝ている間に目をかいたり擦ったりして、レッスンの日は真っ赤にはれてとっても辛そうでした。我が家の子供たちの通う幼稚園でも、お友達が花粉対策用の眼鏡をかけている姿をちらほら目にします。

そこで、今回は精油やハーブなど自然の恵みの力を借りて、ちいさなお子様から大人の方まで、心地よく春を過ごすためのハーバルケアをお伝えできたらと思います。

①まず最も大切なことは、「春の身体を作ること」


ドイツでは、春季療法というものがあって、冬の間に溜まった老廃物を身体から出す為、数週間に渡ってたくさんの野草を食べます。その数は70種類以上。オオバコや西洋タンポポなど苦味のある野草をたくさん食べて、春を心地よく迎えるための身体を整えていきます。

私たちの住む日本でも、菜の花やフキノトウやタラの芽などの山菜など、苦味のあるものが今は旬。これらをしっかり食べることで、身体に溜まった老廃物をだし、花粉に対する免疫反応を正常なものに整えていくことが大切です。

ハーブティーでのおすすめは、まず高い浄血作用で知られ、鉄分やたくさんのミネラルを含む「ネトル」。ドイツなどで行われる春季療法でも欠かせないハーブのひとつで、アレルギー症状を持っている場合の、根本的な体質改善に効果的。緑茶に似た風味でとても飲みやすいです。またインフルエンザの特効薬として知られる「エルダーフラワー」は、フラボノイドが豊富で、抗アレルギーやカタル症状を和らげます。くしゃみ鼻水、鼻詰まりといった花粉症のケアとしても用いらています。そしてちょっぴり苦味のあるハーブの「ダンデライオン」は身体に溜まった老廃物をしっかり排出してくれとてもおすすめです。これらのハーブは、レモン系やミント系のハーブとブレンドするととても飲みやすくなりますので、ぜひ試してみてくださいね。


②フローラルウォーターを使ってみましょう。


奈良にあるfuraの自家農園「Doppo garden」では、毎年ハーブを丁寧に蒸留して自家製のフローラルウォーター(芳香蒸留水)を作っています。蒸留の際、微量の精油成分をフローラルウォーターに残しているので、furaのフローラルウォーターはとっても良質な香りを楽しめます。目のほてりや痒みなどがある時には、このフローラルウォーターを使ってアイパックをしてみましょう。

まず、水で湿らせたコットンをしぼり、フローラルウォーターを湿らせます。おすすめはアレルギー症状を和らげることで知られるジャーマンカモミール。「カマズレン」という抗炎症作用のある成分が含まれているジャーマンカモミールは、痒みを和らげたり、敏感になった目の周りの肌を優しくケアしてくれます。

まぶたにこのコットンを乗せて、約五分間アイパックをして休みます。目のほてりが気になる時は、冷蔵庫で少し冷やしたフローラルウォーターを使うのもおすすめです。目元以外にも顔や身体など痒みのあるところに直接スプレーして使います。精油よりも穏やかな作用のフローラルウォーターは、敏感肌でお悩みの方や赤ちゃんにも安心して使える頼もしい味方です。


③ハーブチンキを使ってうがい薬を作ってみましょう


ドライハーブをアルコールで漬け込んで作るハーブチンキ。アルコールの中に2週間ぐらい漬け込むだけでとても簡単。免疫力を高めるエキナセアや、のどのイガイガや風邪予防にも役立つタイムなどがおすすめです。

乾燥タイム20gに対し、ウオッカ100~150mlを煮沸消毒した保存瓶などに入れます。毎日一回、瓶を揺すって2~1ヶ月ほどで完成。最後はフィルターなどで漉してハーブを取り除き冷暗所で保管します。

うがいをする時には、お水で薄めて使います。コップにお水を入れて、小さじ1/2程度のタイムチンキを入れてよく混ぜうがいをします。ハーブチンキはアルコールなので、小さなお子さまにはタイムのハーブティーでうがいさせてあげれば安心です。

この他にも、ハーブを使ったナチュラルケアはたくさんありますので、またこちらで少しずつお伝えできればと思います。自然の恵みを力に、素敵な季節をお過ごしください。